令和2年7月31日、愛知県一宮市立浅井中学校の山田貞二校長先生による「現場の先生の悩みに寄り添える実践的な授業づくり」をテーマにした道徳科研修を行いました。

写真:講座の配信画面

 「問題意識をもつ」「道徳的諸価値について理解する」「自分との関わりで捉える」「多面的・多角的に考える」「自己の生き方について考えを深める」等、これからの教科として道徳を実践していく上で必要な視点に基づいた授業づくりや評価の方法を教えていただきました。
前半の授業づくりに関する講座では、道徳の価値観を教え込むような古い道徳のイメージではなく、子ども自身が道徳的な価値項目(友情、思いやり、公正・公平等)について自分自身で考え、友達の意見を聞いた上で『納得解』を得られるような道徳の授業を目指さなければならないことを教えていただきました。
また、スライドだけでなく実際に受講生とロールプレイしながら、価値項目や目的に合わせた様々な教材の活用方法を学ぶことができました。
後半の評価に関する講座では、「授業を改善していける評価」「道徳科としてどのような視点から評価するのか」という話から、「『一枚ポートフォリオ』や『エピソード評価』などの具体的な評価方法」を活用しての評価の演習まで、最後まで充実した内容が行われました。

写真:ロールプレイの様子

今回は今の社会状況を考慮して「遠隔型」の研修形式で行いましたが、講師の先生と受講生の方々との、対話を重視した緊張感の中にも親近感のある研修となりました。
講座後のアンケートでは「リモートの苦しさを感じさせない、大変有意義な講義でした。演習も楽しかった。」「具体的で分かりやすい説明が多く、また実演が多かったので、教師側と生徒側両方の立場を感じることができて良かった。」という感想や「普段の授業で構成を考える際、子ども達が納得できるような答えを出せるようにしたい。」「自分の授業で、オープンクエスチョンによる『磨き合い』をしていきたい。」「道徳科主任として、評価の仕方などを各担任と共有して、通知表を書く際に役立てたい。」等の意見が多く見られ、まさに「すぐに実践してみたくなる道徳授業」を学ぶことができた1日でした。

写真:配信の様子

 教育庁義務教育課 柳生敏明指導主事