「新学習指導要領の疑問をすっきり解決!」
~理科の見方・考え方を働かせ、
子ども自らが学んでいこうとする授業づくり~

写真:講座の配信画面

 令和2年8月19日(水)に、文部科学省 初等中等教育局 教科調査官 鳴川哲也先生による、小学校理科研修講座を遠隔配信にて開催しました。
小学校理科の学習では、学習指導要領の改訂で三つの柱に整理された資質・能力の育成を目指し、問題解決の活動が充実するような授業を行っていくことが大切であると教わりました。
また、「問題解決の過程を教師がなぞっただけの子供不在の授業」や「観察、実験をすれば理科でしょうという考えのもとでの授業」では、資質・能力は育たないということを再認識する場となりました。
「科学的」に思考し、判断し、行動することも重要であり、理科教育で身に付けていかねばならないことだとお聞きしました。
「科学的」とは、「実証性」「再現性」「客観性」があることであり、学習状況の評価においても、重要な視点となることを教えていただきました。
また、振り返りのさせ方においても、「自分の生活の中で似たようなことはないかな。」「新たな問題が見つかったかな。」といった視点を与えることが大事で、その視点が評価のポイントになることを学びました。
新学習指導要領における教科の目標の一番の変更点は、「見方・考え方」が「養うもの」から「資質・能力を育成する過程で働かせるもの」と位置付けられたことで、「見方・考え方」を働かせることと「深い学び」の関係についても、事例を用いて分かりやすく教えていただきました。
また、児童が一人一台端末を持つようになった場合、小学校理科ではどんな活用方法が考えられるかについてもお聞きしました。

写真:講義の配信画面1

 事前アンケートで出された受講者からの疑問や質問を取り上げながら講義が進められ、受講者からは、「日々考えていたり、悩んでいたりしたことについて、じっくりと話を聞くことができ、とても有意義な時間でした。」「早速、同僚の先生方と、研修の内容を共有したい。」「文部科学省の教科調査官から、直接、新学習指導要領の内容について説明を聞くことができて、改訂の主旨や方向性がよく分かった。」といった声が聞かれ、大変充実した研修となりました。

写真:講義の配信画面2