令和3年7月26日の教科別研修は、茨城大学教育学部の齋木久美教授に、小・中学校国語科書写の授業づくりについての講義や毛筆等を使用した演習をしていただきました。
前半の講義・演習では、書写としてどのような学力を身につけさせるかを明確にすること、実社会や実生活の中で活用する視点に立って授業を展開することなどが確認されました。
特に、水書用筆を活用した運筆の確認では、筆圧について感覚的にとらえる手段として有効であること、硬筆につなげることが重要であることが分かりました。

写真:講義・演習の様子

午後は主に毛筆を使用した実技講習となりました。毛筆を指導する際は、児童、生徒が達成感を味わうことができるように設定すること、そのためには技能面にこだわりすぎず、学習のめあてが達成できているかを評価することがポイントであることを教えていただきました。
また、大筆による学習は、文字の構造上の理解に加え、「とめ、はね、はらい」などの用筆の確認にも有効であり、普段の授業ではおろそかになりがちな書字活動について丁寧に確認する時間とすることなどを御指導いただきました。

写真:実技講習の様子

 受講者からは、「低学年で、水筆用筆を使用した授業をする際、書いた後に鉛筆で書かせることで日常生活につなげたい。」「毛筆指導の際、半紙の左側に試し書きをし、右側に自己批正を反映させる方法は、見た目にも分かりやすく、すぐにでも実践したい。」などの声が聞かれました。