令和3年8月16日にC221 高等学校数学科研修講座を開催しました。
「高校数学における対話を通した数学的活動」と題して、横浜国立大学の池田敏和教授に御講義いただきました。
前半は、「思考は対話」ということについて、小学4年生に対して底面が正方形の直方体を提示し、面の形が長方形のものとそうでないものに分類させる活動事例など、具体例を交えながら御説明いただきました。
この事例のように、数学教育の中で資質・能力を育むうえでは教師が対話のキーパーソンとなり、生徒に素朴な問いや思いつきを繰り返させることの重要性を御指導いただきました。
また、評価の観点については、りんごの切り方に例え、「さまざまな切り方によって現れる断面の多様性=分析的見方」など、大変分かりやすく御説明いただきました。児童生徒の資質・能力を評価するときには、評価したい観点に適した切り方で分析的な見方をするとともに、総合的な見方も勘案しながら評価していくことの重要性を御指導いただきました。写真:講座の様子

 事後アンケートによると、「講義内容が分かりやすかった」と大変好評でした。受講者からは「苦手意識をもつ生徒、数学の授業に取り組むことをあきらめてしまっている生徒へのアプローチについて学べたと思います。」「オンライン研修で十分満足できるものでした。資料が見やすく、ブレイクアウトルームで議論もできましたし、有意義な研修となりました。」などの声が聞かれました。